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3月5日・6日の土日、ウイング視聴覚室にて1日3時間、計6時間にわたり開催された『親業講座(ゴードン博士のコミュニケーション講座~初級編)』のレポートです!
NPO法人ココネットあおもり」代表の沼田ひさみ先生をお招きし、レギュラーメンバー6名限定で受講させていただきました。
(6名分の受講料及び講師派遣費用はキリン福祉財団様の助成金を使わせていただきました。有意義な学びの場を与えていただき本当に感謝しております。)
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<<親業のベースは”心を開き、違いを認めること”>>

講座開始早々、沼田先生は私たちにこう言いました。
「2人でジャンケンして負けたら自分の好きな物事を1つ相手に伝えて」
その後はこう。「2人ずつになって、自分は動物に例えると何で、その理由も伝えて」
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・・親業に関係あるの?とも思えるワークショップ型講座がスタートしたのですが、この講座のベースにあるのは”みんな違ってみんないい!”という事。好きなものが違ったり、動物の例えが同じでも、その理由が様々だったり。
一人ひとりが価値観が違って当たり前のユニークな存在で、相手との違いを認める、という事をまず示されていたのでした。
そして、このコミュニケーション・トレーニングが、
自分の事を相手に話す⇒相手も心を開いて気持ちを素直に出せる⇒自分もありのままの気持ちで相手と接することができる⇒相互理解がなされ、人間関係・親子関係がスムーズに!
という、”ゴードン・メソッド”なのだそう。
ゴードン博士については、リンクページをご参照ください。
ゴードン・メソッドのうち、スムーズな親子関係を築くためのコミュニケーションスキルが、「親業」という事なのです。

<<まずは、”能動的な聞き方”を!>>

ここからが本題。もう帰らなければいけない場面で、「ママ、もっと遊びたい~!」と子どもにお願いされたら、あなたはどう答えていますか?
帰りたいのに帰れない状況は、ママにとって「問題のある、嫌な事柄」。それをここでは「非受容領域」といいます。
そんな、「非受容領域」の欲求にはまず、「そっか、○○(子供の名前)はもっと遊びたいんだね。」と、相手の気持ちをそっくりそのまま言葉にしてあげましょう。
その子の気持ちをママがそのまま言葉にしてあげること。それを「能動的な聞き方」といいます。これ、親業の肝です!!
こんな時、たいていは、「もう行かなきゃいけないから帰るよ!」と命令するか、「家でブロックで遊べるでしょ?」と提案してごまかすか、「早く帰らないとパパに怒られるよ」と脅迫するか。
全部で「12のNGの型」があるのですが、親が子にやりがちなワースト3として、上記の3つ(命令・ごまかし・脅迫)をあげてみましたが、・・・やってますよね?ハイ、私はやってました。笑
小さな子どもであっても、一人ひとり人権があり、感情がある。親業はまずそこを大切にします。
まずは、”あなたの気持ちは十分ママに届いているんだ”、というサインを出してあげること。
そうしてあげないと、こどもの感情が軽んじられて、その子は自分自身が軽んじられていると感じます。
それが重なると、自尊心の欠けた、自分も他人も愛せない、思いやりのない人間になっていくのだと。
・・・本当にハッとさせられた瞬間でした。
ママがお話するのはその後です。

<<”三部構成の私メッセージ”で気持ちを具体的に伝える>>

「そっか~もっと遊びたいんだね~」と、能動的な聞き方をしてあげると、たいていの子どもは「うん、そうそう!」と、反応してきます。
もしくはさらに、「だって、ブランコとっても楽しいんだもん」と、もっと遊びたい理由をお話してくるかもしれません。
そんな時はさらに能動的な聞き方を。「そうなんだ~、ooちゃんはブランコが楽しいからもっと遊びたいんだね」
「そうそう!」子どもは、自分の気持ちが分かってもらえたことにコミュニケーションの上では満足しています。
もしも、激しく泣いたり怒ったりしながら訴えている場合は、こんな能動的な聞き方で、何度かお話してあげてください。
その時も、ママは子どもの言った事以外は一切何も話さないこと!
そうすればどんどんと、泣いたり怒ったりしていた子どもが、落ち着いてきますよ。
落ち着いたな、と思ったら、いよいよです。
「ブランコでもっと遊んじゃったら、パパやOOちゃんの夕御飯のしたくが間に合わなくなるから、ママとっても困るな」
と、ママの気持ちを具体的に伝えてください。これを、「三部構成の私メッセージ」といいます。

①行動・事実を”避難がましくなく”述べる・・・ブランコでもっと遊んじゃったら
②自分への影響を”具体的に”・・・パパやOOちゃんの夕御飯のしたくが間に合わなくなるから
③影響に対する自分の感情を”正直に”・・・ママとっても困るな

三部構成っていうと小難しそうですが、要は子どもに伝わるように話すためには最小限これは必要ですよ、という事。
特に②が、省いちゃいがちじゃないですか?この②が大切で、なんでママは困ってるんだろう?ということが分かると、子どもはママが大好きだから、困ることはしたくないんだそう。

それでも「だって遊びたいんだもん~!!」と来た時は、また、能動的な聞き方に戻ってあげて、子どもの気持ちをフィードバックしてあげてください。思いを聞くだけ聞いて、また、三部構成の私メッセージを発信してみましょう。いずれ、子どもの心の折り合いがついてきますよ。
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【受講者メンバーの親業実践レポート&感想】

・Hさん(4才&2才児ママ)『能動的な聞き方で、息子が妹に素直に謝るように!』

私には4歳の息子と2歳の娘がいます。普段からささいな事でケンカの絶えない毎日です。よく兄に叩かれた妹が泣いて私の元へ来るのですが、私は理由はどうあれ、力の強いお兄ちゃんか叩くのは良くないと兄を叱っていました。
今回の講座を受け、叱る前に息子になぜケンカをしたのか、なぜ叩くのか、と理由を聞いてみました。そうすると息子なりに理由を述べます。理由の内容に関係なく、私は「そうだったんだね」とその理由を繰り返し述べ同意してあげました。すると、興奮していた息子は少し落ち着きました。そこですかさず私は「でもお母さん、叩くのは良くないと思うよ。○○(兄)も誰かに叩かれたら、痛くて嫌でしょ?○○(妹)も同じだよ」と言いました。息子もそれに納得したのか、表情が変わったので、「ちゃんとごめんなさいしようね」と言うと、息子は妹に謝りました。いつもならなかなか謝らないので、このスムーズな展開にあっけにとられました。
子供の反応をみながら言葉を選び話す作業は、私自身をも冷静にし、育児のイライラも軽減したように思います。
これからも子供との関係をより良くする為に、講座で学んだ事を活用していきたいです。

・Iさん(2才児ママ)『イヤイヤ期の我が子が、自らお片付けをし始めてビックリ!』

子どもがおもちゃを散らかしていて「お片付けしてちょうだい」と言っても、「イヤ」と言ってやってくれない時、いつもは「お片づけしなさい!!」と怒鳴っていましたが、親業講座を受講してからは、「お片付けしたくないんだね」と言った後に、「お片付けしてくれないと、お部屋汚いからママは嫌なんだよ」と言ってみました。すると、「お片付けする!」と自分で片付け始めてくれたのでビックリしました!
毎日、たくさんの「イヤ!」「やりたくない!」がありますが、それに対して「イヤなんだね」「やりたくないんだね」とまず同意してあげて、気持ちを受け止めるようにしています。私自身の子どもに対するイライラが減ったように感じますし、子どももカンシャクを起こして手がつけられないという状況が減ったように感じています。

・Yさん(5才児ママ)『ママ大嫌いという言葉の奥にある本当の気持ちに気が付けました』

最近、大きな声を出してわめいたり、「バカ野郎」などといった言葉を使うようになり困っていたところ、親業講座を受講させていただきました。朝食を食べていた時のこと。「テレビばかり見ていないでちゃんと食べなさい」と息子に言うと、「ママ大嫌い」と言ってきました。いつもはイラつきながら「なんでそういうこと言うの?ママも嫌いになりそう」といったやりとりでしたが、今回習ったことを思い出し、「そうなんだ~OOはママの事大嫌いなんだね」と言うと、「だって、ママうるさい。パパとお話ばっかりしてうるさい」と言われました。「そっか、ママはパパとばっかりお話してるから嫌いなんだね」というと、急に静かになって頷きました。夕食時、主人とばかり話をして、息子が話したいのに話に入っていけずに寂しい思いをしていたようです。講座のおかげで「ママ大嫌い」に込められた”サイン”を感じ取り、本当の気持ちに気がついてあげられました。気持ちが伝わったことでスッキリしたのか、その後はご機嫌ないい子でした。「ママ大好き」だそうです。これからも、子供の投げかけるサインを逃さないよう、子どもの感情を尊重し、向き合って温かな親子のコミュニケーションをとっていきたいです。